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こども食堂

マナビモとこども食堂の「だんだん」な関係

実にささやかに広報しておりますが、『マナビモ!アソベンジャー!』をリリースしている株式会社でらゲーは、CSR 事業として現在都内3か所のこども食堂に食材を提供するという形で支援をさせて頂いています。

こども食堂、皆さんは利用されたことはありますか?
利用されたことのない方は、どんなイメージを持たれているでしょう?

マナビモ開発運営チームは、こども向けのアプリを作っているということもあって、時々こども食堂にお邪魔してこどもたちに実際にマナビモ!を触ってもらって意見を聞いたり、一緒に食事をしたり、「学校楽しい?」など他愛もない会話をしたりしています。

 こども食堂にもそれぞれ個性があって、規模や提供される料理だけでなく、地域性や主宰者のお人柄など、実際にその空間にお邪魔してみると色々な発見があります。

そんな貴重な体験を、マナビモ!に興味を持ってくださった保護者の方や教育関係の皆様にもシェアしていただければと思い、今回、こんな記事を作成してみました。ぜひ、最後までお付き合いくださいませ。

さて、今回紹介させていただくのは東京都大田区蓮沼駅近くの「気まぐれ八百屋 だんだん」で開催されているこども食堂です。実はこちらは、「こども食堂」という名称の生みの親でもある近藤博子さんが主宰されていて、まさにこども食堂の火付け役とも言える場所。

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 週1回の開催日、夕方4時半にお邪魔すると、入ってすぐのテーブルでは学生の男の子たちがあーだこーだとお喋りしながらジャガイモの皮を剥いていて、奥のキッチンでは巨大なボウルで和え物を作ったり、慣れた手つきでフライパンをあおる下町のお母さん的な女性たち。皆さん、ボランティア。大きな声で交わされる会話には活気があふれています。

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 中でも近藤さんは、電話応対、さらに運び込まれてくる食材のチェックなど、スニーカーに細身のパンツ、手ぬぐいを頭に巻いた姿で軽快に動きまわっていらっしゃいました。

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 夕方5時半を過ぎると、にわかにお店の前がにぎやかになり、自転車やキックボードが並び始めます。こどもたちが近所の公園にでも行くように、こどもたち同士で「だんだん」にやってくるのです。

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5年生の女の子たちのグループは2年生の妹さん1人を含む6人組で、「こんにちは」と言ってこども食堂の暖簾をくぐると、そのまま自分たちの特等席といった感じで奥の小さなお座敷席へと上がっていって、漫画やトランプを取り出して遊び始めます。遊びながらも、自分たちでコップやお箸の準備をして、食事が出てくる準備もしていました。友達の家、よりもさらに身近な場所といった雰囲気。

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 こども食堂と聞くと、どうしても子どもの貧困問題にイメージが結びつきがちですが、「だんだん」は少し違います。近藤さんが目指しているのは、地域で人と人のつながりが育まれることであって、「こども食堂が目的じゃないんですよ」と仰います。もちろん、経済的に困窮している家庭の子がひとりできて食事をすることもできますが、「だんだん」の中を見ていると、そう言ったイメージを纏う重い雰囲気はありません。

むしろ、友達の家にお泊まりにきたような子供達の楽しそうな声や、若いお母さんたの「あー、来てたの?隣の席いい??」なんて常連のお店でお互いに声を掛け合う様な会話が花を咲かせています。実際、お話を聞いた子どもたちは2年間、小さな男の子兄弟を連れたお母さんは3年も通っているとのこと。

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 さらに、筆者が素敵だなと思ったのは、不器用ながら一生懸命ジャガイモを向いていた青年たちが、赤ちゃんを慣れた手つきでだっこしたり、幼児と忍者ごっこをしたりして上手に触れ合っていたことです。東京の一般的な家庭で育つ小さな子ども達が、19歳の青年と交流を持つことはかなり希少なことの様に思うのです。赤ちゃんをだっこしてもらっているお母さんは、その間にトイレに行ったり、食事をしたりもできて「助かるー」と仰ってました。

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この日のメニュー

 ・牛肉とエリンギ、まこもダケ、人参、ジャガイモの炒め物
 ・白菜とキノコの中華炒め
 ・小松菜、レンコン、切干大根のアオサ海苔の和え物
 ・白いごはん
 ・フルーツ

子ども達には持ち帰り用のお菓子も用意されていました。

 皆さん、笑顔でほおばっている姿を見て、著者は子どもの頃の賑やかな田舎の盆正月を思い出してしまいました。大きな輪の真ん中には近藤さんの笑顔も。子ども食堂は目的ではなく、地域のつながりが生まれ、長く育まれていくことという近藤さんの言葉の意味がよくわかる瞬間でした。

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 また、驚いたのは、「だんだん」では助成金を受けていないという事実。これだけの実績があれば、自治体への助成金の申請にはなんの問題もない様に思うのですが、近藤さんが仰るには、「助成金は、限られたお金の取り合いという部分もあるし、結局いつなくなるかわからないもの。助成金が支給されなくなることで運営に行き詰まってしまうよりも、自力でしっかり回していける力をつけたほうがいい」とのこと。実際に、近藤さんは「気まぐれ八百屋だんだん」で収益を得たり、支援を直接募るなどして自力で子ども食堂を開催してこられたのです。これ、すごいことだと思うのです。

 ちなみに、こども食堂で食事をされている方と話をしている中で、筆者に「取材の方ですか?」と聞いてくださったので、マナビモ!というスマホアプリを作っている会社で、食材を提供させてもらっていることをお伝えすると、「わぁ、ありがとうございます。おいしくいただいています!」と、ぱあっと明るい笑顔で言ってくださいました。「いえいえ、とんでもない!!こちらこそ、そんな風に言って頂いて、ありがとうございます!」とお答えするよりありませんでした。

 なんでしょう。当たり前のことかもしれませんが、だれかに「ありがとう」って言うことも、言われることも、すごく嬉しいことですよね。

 そうそう、八百屋とこども食堂の名前でもある「だんだん」とは、近藤さんのご出身である島根の方言で、「ありがとう」の意味で使われる言葉なのだそうです。あったかいような、かわいいような、素敵な響きですよね。こちらのこども食堂には、まさにそんな「だんだん」な気持ちがたくさんあふれています。

 マナビモ!も、こんな暖かいコミニュティや人に学びながら、子ども達に楽しんでもらえるアプリを提供していけたらと思うのです。

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こども食堂「だんだん」
東京都大田区東矢口1-17-9
毎週木曜日 17:30〜20:00
https://www.facebook.com/otadandan