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みらいしごと図鑑

はまじ家の絵本と旅育の話〜ドイツで突然息子君が英語をしゃべった!?

思い出の絵本

諸岡:すごい好きな絵本があったりとか、子どもたちオススメしたい作品とかってありますか?

浜島:私が結婚するときに、22歳だったのね、まだ。親が「早すぎるよぉ」って言ってて、12個も年上の旦那さんで「あんた騙されてるんでないかい?」みたいな感じだったの。その時に、母の誕生日だったかな?『100万回生きたねこ』を贈って。別にこう、結婚許してくれとも書かなかったけど。「好きなように人生を歩ませてくれて、ありがとうございます」みたいな感じで送って。で、その後、旦那と私で挨拶に行ったら、親ももうなんか、安心したのかニコニコして許してくれて。だから、私たちにとって思い出深い絵本は『100万回生きたねこ』。

諸岡:へえ。

浜島:絵本を作るようになったりとか、ものを書くようになったりして、親も親であるけど、女性だし男性だし、人なんだなっていうものの捉え方、そういう目で見られるようになって、また関係性も変わってきたというか。自分が素直に負けられるようになってきた。

「負けられる人」とは?

諸岡:本の中にもご主人のこと「負ける人」だって表現したでしょう?その「負ける」ってどんな感じなのかなっていうのを聞きたかったんだよね。

浜島:浜島家は、弱肉強食!(笑)

諸岡:あっはははは。

浜島:「ごめんなさい」とか「ありがとう」とかがうまく言えない家?悪いことしたらげんこつゴンだし、親は絶対子供に負けないような、典型的な田舎の家。でも旦那さんの阿部家に嫁いだら、なんか例えば「そのハサミ取って」とかって言ったとして取ったら、「ありがとうね」とか本当に当たり前のことだけど、素直に言えたりとか。録画してた何かを誰かが消しちゃったのね。そしたら「ごめんごめん、わざとじゃなかったんだけど、ごめんね。見たかったね。あぁ、悪かったねー」って子供に素直に謝ったりとか。うちの親じゃ絶対考えられない、「消される前に見なさいよ!」って言うタイプだから(笑)。

諸岡:すごい。

浜島:そうそう。とってもカルチャーショックだった。

諸岡:へえ。

浜島:私もいろんな経験をして阿部家に嫁いで、自分の親に対して負けられるようになったのがとても大きいかな。私が負けられるようになったから相手も負けられるようになった。今は「ありがとう」とか「ごめんなさい」とか、まぁお互い歳とったせいもあるけど、言えるような関係性になっているかな。私も気をつけているのが、6歳の息子に対して今朝もやっちゃったんだけど、積み木を世界遺産みたいに立てていたところを、私が蹴って崩しちゃったの。カーテンを開け閉めする邪魔な場所に作るから、「ここじゃない場所に作って」とは言ってたんだけど、壊しちゃったの。でも「あーーーーごめん、おちゃーちゃん(お母さん)蹴って壊しちゃった。ごめんね。悪かったね。でも、もう今時間ないから、帰ったら一緒に作り直してくれる?ごめんね」って言ったのね。

諸岡:うん。

浜島:で、多分、浜島家方式だったら「だから言ったじゃん!ここでつくるなって言ったよね!?」「自分が悪い!」「はい、自業自得〜!」みたいな感じだったんだけど。阿部家だったら「ああ、ごめんごめん、せっかく頑張って作ったのに」って言う。だから私は、負けながら子育てしようと。ちゃんと負けられる母になりたいって。

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はまじ家のドイツ旅、決め手は!?

諸岡:コロナの全然前だけど、ヨーロッパに家族旅行したりとかしてたでしょう?

浜島:あ、そうそうそう。2年前の夏かな。ドイツ・ベルリンに家族旅行に行きました。

諸岡:いい。

浜島:なんで行ったかっていうと、結婚20周年だったの。

諸岡:おお、もうそこで20周年か。

浜島:そうそう2年前、結婚20周年で、私がモデル歴25年。じゃあ、どこか海外旅行に記年に行こうって、前からずっと言っていて、私の要求は私が行ったことのない国。旦那の要求はビールがおいしいところ。息子の要求はソーセージが食べたい。ドイツしかないよね!!

諸岡:間違いない!

浜島:キッチン付きのアパートメントホテルみたいなところを借りて、1週間滞在しました。

諸岡:じゃあそっちで暮らすみたいに滞在したんだ。

浜島:すごく良い経験だったぁ。息子が言ってたことでとっても印象的だったのが、向こうはエコ大国だから、もちろんスーパーの袋とかもなくて、エコバックが当たり前で。ペットボトルもスーパーに返さなきゃいけなかったりするんだけれども、「なんで?」って聞かれて、やあのこれこれこういう理由で地球に対してこういう風に自分たちで取り組めることはこうしているだって説明して。「じゃあ、なんでこんなにタバコが落ちてるの?」って。「地球を大事にしてるのに、どうして地球を汚しているの!?」って言ってて、確かにみたら道路にすっごい吸い殻が落ちてて「確かにな」って。

諸岡:そっか。大人だとね、なんとなくそれを受け入れちゃうというか、こういうもんなんだな、この国はって済ませがちだけど、子供の純粋な目だと、こっちはそうなのにほら煙草!って気づいちゃうのがね、面白いよね。

浜島:そう。

もしかして「旅育(たびいく)」では?

諸岡:今、「旅育」っていう言葉があって、「食育」みたいに「旅」で「育てる」という言葉があって、確かに旅に行くと外国語、外国の文化にも触れざるを得ないし、興味が湧くし、お城とか見に行くとやっぱりその後、少し大きくなって教科書で出てきた時に「あ!」って繋がったりするでしょ?そういう、旅には教育的な要素があるっていう風に言われていて。

浜島:いいね。素敵。あのね、まさに 旅育だったなって、今、諸ちゃんの話聞いて思い出したのが、お金のこと。

諸岡:えっ。

浜島:普通の日常生活ではそんなに「買って買って」って、おやつぐらいしか言わないんだけど、空港に行ったら「あー、このアンパンマンの扇風機買って、アンパンマンの扇風機買って!」となって、「もう、大事にしてよ!」みたいな感じで買っちゃったりとか。で、乗り換えのところでムーミンの人形があって、「買って買って」って。「ダメだよ!アンパンマンの扇風機買ったじゃん」って言って。でも「買って買って買って」ってなって。で、ベルリンに到着したら到着したで、面白いオモチャとか、長いグミとか見つけて「買って買って買って!」って凄かったの。こりゃキリがないと。「じゃあ、君にお金を渡します。

君に10ユーロ渡します」って言って、「これは、君のお金だから、今回1週間ドイツにいる間、自由に使っていいよ。その代わり自分で管理してください。袋は、これ。好きなのに入れていいけど、この方がチャックついてて落ちないよ。どうする?自分で全部決めて」っていったら、お気に入りのポーチ探して、「おちゃーちゃんのこのチャックより、自分のこれがいい!」って言って、そこからなんか目の色が変わって、「買って!」って言わなくなったの!

諸岡:えええ、すごい!

浜島:それで、ある本屋さんに入った時に文房具があって、カラフルな可愛いペンがあったのね。「はぁぁ❤️」ってなって、それが2ユーロくらいだったの。でも、自分で考えて、か「んー、買わない」って。結局、一番最初に買ったのがビー玉の詰め合わせ。それも、夜な夜な部屋に帰った時にレシートを見て、「あ!あといくら使える」って。

諸岡:すごい、その時点でもう足し算できてたの?

浜島:いや、できないから、大人がアドバイスして教えて。ほらほら10ユーロでね、このお釣りがこれだよって、おつり数えて自分でちゃんと管理してたのが、日本だとなかなかこういうことないから、これも旅育なのかな?

諸岡:かもしれない、かもしれない。

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突然、息子くんが英語をしゃべった!?

浜島:あと息子に英語を習わせてるんだけど。1歳から預けてる英語の教室があって、そこのプリスクールに入れていて、一応日常会話もできることになっていて、私を軽々と超えてしまって。

諸岡:わーすごい。

浜島:だから、息子に「おちゃーちゃん全然英語ができないから、ドイツで教えてね」って言っても「やだ、いわない!」って。恥ずかしくて、私の前では全く喋らないのね。現地の方から「How old are you?」って言われても「4歳です」て、わざと日本語で答えてたの。

諸岡:へえ。

浜島:うわ、本当に英語言わないなぁと思ってて。で、ジェラート屋さんに入った時に、私が意地悪して「わー、美味しそうなアイスクリームだね。でも、ちゃーちゃん英語できないから食べない帰ろっか」って言ったの。そしたら「Excuse me. I like chocolate. May I have?」って言ったの。

諸岡:おおおおおお、すごーい!!

浜島:びっくりー、しゃべれたー!!って。でもそれだけだった、唯一しゃべった英語(笑)。

浜島直子さんプロフィール:
"はまじ"の愛称で親しまれている北海道出身のモデルで、多くのメディアで活躍中。一児の母。夫との絵本作家ユニット「阿部はまじ」として「しろ」「ねぶしろ」などの絵本を出版。随筆集に「蝶の粉」。

公式サイト:
http://hamaji.jp/
インスタグラム:
https://www.instagram.com/hamaji_0912/

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