イーハトーヴの文豪                 ぶんごう 宮沢賢治           みやざわけんじ

宮沢賢治は「注文の多い料理店」のような児童文学や「雨ニモマケズ」といった詩を生んだ不世出の文豪だ。日本においての知名度は抜群で、小中学校の国語教科書には常に作品が載っていると言っても過言ではないぞ。
その作風は、富裕層である自分と厳しい環境の中で必死に生きる農民を比べることで生まれた罪悪感や自己犠牲の精神が覆っているとされるぞ。また、国家や民族への帰属意識よりも世界主義な雰囲気があったりとその時代では珍しいものだったんだ。
ちなみに彼の作品にたびたび登場する「イーハトーヴ」という名前の理想郷は、どうやらふるさとである岩手県をモチーフにしているらしいとされるぞ。「いわて」を歴史的仮名遣いで読んだときの音韻をもじったという説が有力なんだ。きっと彼にとってのふるさとは、とても大切で思い入れのあるものだったんだろうね。