原初の小説家 げんしょ    しょうせつか 紫式部           むらさきしきぶ

日本最古の小説とも言われる「源氏物語」を生み出したほか、女房三十六歌仙に選ばれるほどの優れた歌人でもあった人物……それが紫式部だ。生没年は不詳ながら、平安中期を代表とする作家であり、世界的にも評価を受けているぞ。
そんな紫式部が書いた「源氏物語」は、光源氏を主人公として描かれる恋愛物語であり、朝廷内での栄達を描いた立志伝でもあり、そして後半生における生活の破綻で悟りを得て出家を志すという哲学でもある作品だ。平安時代の貴族社会を描いた古い作品だから原文では読みづらいけれども、現代語訳されているものもあるので一度読んでみてはどうかな?